注目すべき米国バイデン政権の対外政策と2015年「パリ同時多発テロ事件」に関する裁判
6月29日から2日間に渡って行なわれた北大西洋条約機構(NATO)首脳会議が30日、閉幕した。
12年ぶりに改定した今後10年の指針となる新たな「戦略概念」を採択し、ロシアを「最も重大かつ直接の脅威」と呼び、抑止力と防衛力を大幅に強化することを打ち出した。
しかし、ロシアに対する経済制裁、特に重要なエネルギー分野については、同機構参加国間での「温度差」が改めて浮き彫りになった。これは、参加各国のロシアへのエネルギー依存度や、各国のロシアに対する政治的な距離感が根底にあるためである。このような状況下において、中東エネルギー専門筋は、バイデン米政権の対サウジアラビア政策、及び中国に対する関税政策に注目しつつ、以下のように分析した。
1.注目すべき米国バイデン政権の諸政策
(1) 米国の対サウジアラビア政策
バイデン政権がサウジアラビアと同国の事実上の指導者ムハンマド・ビン・サルマン皇太子に対する政策をシフトさせていることは、エネルギー戦略市場の大きな話題である。一部情報によれば、バイデン米大統領は、今月中旬にサウジアラビアを訪問するという。これは、サウジアラビアがエネルギー市場における優位性を取り戻したことを示す好例であろう・・・・・
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2022年7月4日