APEC米中首脳会談から見えた両国の変わらぬ乖離、イスラエル・ガザ紛争が影響する事件
1. APEC米中首脳会談で、改めて両国対外政策の基軸の乖離が鮮明に
米国カリフォルニア州サンフランシスコで開催されたAPEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議が11月17日に閉幕した。「首脳宣言」では、世界貿易機関(WTO)改革推進の支持を表明する一方で、ロシアによるウクライナ侵攻や中東情勢などについては参加国間で意見がまとまらず、米国が別途「議長声明」を出す異例の事態となった。
今回の会議中、特に注目されたのは、15日に同地郊外の歴史的な邸宅「フィロリ邸」で行なわれたバイデン米大統領と中国の習近平国家主席による1年ぶりの対面での米中首脳会談である。
同会談では、米中首脳間のホットライン設置や軍同士の対話再開、薬物対策の協力で合意が見られ、米中対立の激化を懸念していたAPEC参加者に一定の安心感を与えたといった見方がされる一方で、明らかになったものは、改めて両国の政策基軸に大きな隔たりがあるという事実である・・・・・
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2023年11月20日