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大きく動き出した高市早苗首相の外交手腕とその評価、及びASEAN首脳会議における重要鉱物連携に向けた戦略的再編の動き

1. 大きく動き出した高市早苗首相の外交手腕とその評価

10月21日の臨時国会で、7月の参議院選挙以来90日間の政治空白を経て、高市早苗内閣が発足し、少数与党の厳しい政局の現実を踏まえながらの船出となった。特に、喫緊の国内の物価対策などの問題が山積する中で、新首相が対応しなければならない直近の外交日程が目前の事態で、外交交渉の準備に当たる事務方は、「(対応は)到底、無理」との見方もあったとされる。その評価は今後の外交成果に委ねられる。

しかしながら、高市新首相は、10月26日のASEAN(東南アジア諸国連合)首脳会議で、故安倍晋三元首相が提唱した「自由で開かれたインド太平洋」を掲げてASEAN重視の方策を提唱し、参加首脳との個別協議も積極的に行ない、集合写真の撮影時には、首脳陣の真ん中に招かれるなど、好感的な印象を内外に示し、最初の外交日程を独自の対応で終了した。

帰国直後の10月28日に開催された高市首相とトランプ米大統領との最初の『日米首脳会談』は、米国側が日本の政局の行方を見極めるためにぎりぎりまで、トランプ米大統領の訪日予定を発表しなかったが、それは当然ながら、日本の政局の行方の様々なシナリオを想定して対処せざるを得なかったからである・・・・・

 

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2025年11月4日

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