中国の脅威が増強された「改正・反スパイ法」の注意点と、秦剛外相の更迭等
このところ中国の内外動静が慌ただしい。7月1日、中国でスパイ行為の取り締まりを強化する「改正・反間諜法(以下、反スパイ法)」が施行された。この法律の施行によってスパイ行為の定義が拡大され、「国家機密」に加え「国家の安全と利益に関わる文書やデータ、資料、物品」の提供や窃取なども違法行為となった。中国共産党の存在意義を高め、習近平政権の強さを示す手段としての改正とも言える。
習近平政権の対外政策の基軸は「対米強硬姿勢」にあるが、今回の関連法案の根底にあるものは、米国を中心とする西側への警戒心であることは、周知のとおりである。中国国内における通報システムの強化、そして世界各国の各層にまで細やかに張り巡らされた情報網から、党中枢に集約される情報によって取締りの強化が合法化される措置は、当該国に進出あるいは、進出しようとする邦人企業にとって、「危機の増加」にほかならない・・・・・
※このWeekly Reportは会員様専用(ご契約者様)に配信しております。
2023年7月31日