ニジェールのクーデターに潜むロシアの影とパキスタン自爆テロ事件の状況等
1. ニジェールのクーデターに潜むロシアの影
西アフリカのニジェールで、7月26日の軍事クーデター以降、西側諸国に対する敵対心の高まりが様々な形で表面化している。このクーデターを起こした大統領警護隊トップのアブドゥラフマン・チアニ将軍が、7月28日、国家元首に就任したと宣言した。隣国マリやブルキナファソのように軍が政変で実権を握りロシアに接近するとの見方があり、米欧が警戒を強めている。
このクーデターによって身柄を拘束され、大統領を解任されたモハメド・バズム氏(2021年から第7代大統領)は西側にとって、イスラム過激主義者との戦いにおける重要な同盟者であり、力強い経済的パートナーでもあった。
ニジェールにはフランス軍の基地があり、世界第7位のウラン産出国でもある。ウランは原子力に不可欠で、産出量の4分の1が欧州に、とりわけ旧宗主国フランスに輸出されている。しかし、クーデターを主導したチアニ将軍がバズム氏を失脚させて以降、街中でいきなりロシア国旗の色が見られるようになった・・・・・
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2023年8月7日