ドイツ政府がロシア反体制派指導者ナワリヌイ氏事件を殺人未遂と断定及び、 米国大統領選挙に向けた直近の主要点
(主要点)
・冷戦時代の旧ソ連国家保安委員会(KGB)による、反体制派暗殺、毒殺事件を想起させるような事件が、また発生
・米大統領選挙で、トランプ大統領とバイデン民主党候補の得票が僅差となり、どちらも勝利と敗北を認めぬ可能性も。この場合、両陣営の間で暴力的な衝突のおそれも
1.またも反体制者を抹殺か-ロシア国内で毒殺未遂事件発生の一端
ロシアの野党指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏は8月20日、ロシア国内線の機内で体調の急変に見舞われ、ロシア国内の病院に入院したが、22日に治療のためドイツ・ベルリンに移送された。移送先であるベルリンの病院は、24日、体内に毒の痕跡があるとの所見を発表していた。同病院によると、ナワリヌイ氏は現在も集中治療を受けているが、症状は改善しているという。
ドイツ政府は9月2日、意識不明となりベルリンの病院で治療を受けているナワリヌイ氏に使われた毒物は、旧ソ連が軍事用に開発したとされる神経剤「ノビチョク」に属するものだったと断定した。ドイツ軍の研究所による解析で「明白な証拠」が確認されたという。この神経剤「ノビチョク」の毒性は、北朝鮮の金正恩委員長の異母兄「金正男」氏暗殺に使用されたVXガスの5倍~8倍とも言われ、2018年3月に英国で発生した元二重スパイのロシア人男性とその娘の暗殺未遂事件でも使用されたとみられている・・・・・
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2020年9月7日