トランプ米政権の「ガザ対応」の「モードス・オペランディ」の特異性、アフガニスタン・タリバン政権とパキスタン間の武力衝突の意味、及びマダガスカルでＳＮＳを介したＺ世代の反政府抗議デモ
１． トランプ米政権の「ガザ対応」の「モードス・オペランディ」の特異性
「モードス・オペランディ」（Modus Operandi、ラテン語、ＭＯと略称）という用語は、日本語で（仕事の）やり方、運用法、（犯罪者の）手口と訳されているが、業界や政府機関によっても、その用語が異なる場合がある。
トランプ米政権による今般のパレスチナ自治区ガザ地区におけるイスラエルとイスラム組織ハマス（以下ハマス）間の停戦と人質解放における方策・対応に焦点を当て、特にその交渉手法（ＭＯ）の特異性を整理して置きたい。
パレスチナ自治区ガザ地区における人道上の「力の行使」による危機的問題の局地的な成功事例といえる部分と、これまでの国際紛争問題の解決のための外交交渉に熟練した専門家チームに裏打ちされた秩序ある戦略計画に基づく交渉手法（ＭＯ）との間に存在する矛盾は、これまでのトランプ米政権の外交政策を追求してきた専門家筋に深い懸念を引き起こしている。
それは、トランプ米大統領が、弱い相手に対しては圧倒的な圧力を掛けることで成果を上げる一方で、西側世界が直面する最大のリスクに対する長期的な戦略が欠落しているという印象が強いからである・・・・・
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2025年10月20日