シリアのアサド政権崩壊というゲームチェンジャー劇とその意味、米国の「TikTok」規制法が示す中国の脅威、及びアフガニスタンで未だに続くISの脅威
1. シリアのアサド政権崩壊というゲームチェンジャー劇とその意味
中東のシリアは、北にトルコ、東にイラク、南にヨルダン、西にレバノン、そして南西にイスラエルと国境を接し、総人口は2,320万人を超える。宗教的にはイスラム教スンニ派が全体の75%を占めているが、少数派のシーア派、その中のさらに少数派であるアラウィ派がアサド・ファミリーの支持基盤となり、その独裁政権を支えてきた。2011年の北アフリカのチュニジアで起きた「アラブの春」の影響で、シリア国内でも反政府デモが発生したが、政府による暴力的な弾圧で反対勢力を抑制、排除し、シリア避難民690万人以上がトルコ、欧州に流出した。
その後アサド政権は、ロシアやイランの支援を受けて、これまで政権維持を図ってきたが、北部イドリブ県に拠点を構築してきたイスラム教スンニ派の反政府勢力が、「打倒アサド政権」を目指して結集し、11月末頃からシリア国内の諸勢力が一斉に武装勢力を南下させ、わずか10日で首都ダマスカスを陥落、悪政を続けて来たアサド政権を打倒した・・・・・
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2024年12月16日
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