ガザ戦闘終結に向けた難関交渉と中東紛争回避への道筋、英国マンチェスターでユダヤ教会堂襲撃テロ事件発生、及び銃乱射事件を繰り返す米国社会の混迷等
1. ガザ戦闘終結に向けた難関交渉と中東紛争回避への道筋
パレスチナ自治区ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマス(以下ハマス)が、‟イスラエル国家の破壊とその後のイスラム国家樹立”を目標に2023年10月7日にイスラエルに対して‟奇襲攻撃‟を実行し、約1,200人を殺害、251人を人質に取るという1948年のイスラエル建国以降初めての大惨劇が起きてから、2年が経過する。
その後のガザ地区での戦闘は、イスラエル軍とハマス、イスラム聖戦等との武力衝突が継続し、ガザ一般住民の殺戮、国連等の支援活動の停止など人道上の重大な問題を引き起こしただけでなく、隣国レバノン、イエメン、そしてイランとの戦争にも拡大するなど、中東地域を一挙に不安定化させ、さらに、日本のエネルギー安全保障にも直接的、かつ重大な影響を及ぼすペルシャ湾岸諸国の安全保障、ガス、原油等のエネルギー供給、そして欧州、アジア地域の貿易流通のサプライチェーン等の安全保障にも複雑な脅威をもたらしかねない事態を引き起こしている。
このような世界が混沌とする中で、トランプ米大統領は9月29日、パレスチナ自治区ガザ地区でのイスラエルとハマス間の人質解放と停戦に向けた「ガザ紛争終結に向けた包括計画」と題する20項目の仲介案を訪米中のイスラエルのネタニヤフ首相に先ず提示して、合意させ、それをアラブ諸国の仲介国を通じてハマスとパレスチナ自治政府側に期限付きで提示した・・・・・
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2025年10月6日
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