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インド/デリー首都圏 PM2.5の大気汚染は中国並み

インドの首都ニューデリーでは、PM2.5による大気汚染が中国同様に深刻化している。ここ数年、呼吸器疾患の症状を訴え、病院に駆け込む患者が急増しており、最大で年間1万6200人が死亡すると言われており、今ではインド人が死亡する5番目の誘因になっている。勤務中の外出でちょっと外を歩いただけでも喉の痛みを訴える大人は増えており、子供への影響は更に大きく、小児科医たちも、空気汚染が深刻化し、子供たちの間で気管支炎やぜんそく患者が増えていると危惧している。
デリー首都圏では気温が低下する冬季の夜間から未明にかけては地表の上昇気流がなくなり、微小粒子状物質が地表近くの大気に滞留し、スモッグや霧を発生させてしまう。ニューデリーでは特に12月から1月にかけて、有害物質を含んだ濃い霧に覆われることがあり、視界がほぼゼロになることもよくある。その為、航空機の欠航や遅延も頻発している。近郊の空港に目的地を変更しても、そこでも視界不良の状態であることすらある。三度、目的地を変更したいところだが、旅客機の燃料が不足していることから着陸を強行するしかないこともある。しかし、その結果、滑走路をはずれてしまい、タイヤがパンクし、翼の一部が折れるなどの事故も発生している。
インド政府によると、デリー首都圏における2010年のPM10(PM2.5よりも粒子の大きい物質)の年間平均濃度は1立方メートルあたり261マイクログラム・・・・・・・・・・

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2014年1月20日

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