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イスラエルの「司法改革反対デモ」の激化と在イラク・スウェーデン大使館にデモ隊が乱入・放火の背景等

1. イスラエルで司法改革への反対デモが激化

イスラエルの政体は、議員内閣制で共和制であり、成文憲法はなく、その代わりを基本法が順次制定されてきた。しかし、昨年末ごろから極右政党と連立を組むネタニヤフ政権が、最高裁の権限を弱める「司法制度改革」を進めようとし、反対する市民のデモが全国で激化し、国民間の分断を招いている。

7月18日からは、全土で大規模な抗議行動が始まり、週末には首都エルサレムの国会(クネセト)に向けて道行の抗議デモも始まり、主要幹線道路を塞ぐなど逮捕者も出る混乱が拡がっている。

このような緊迫した情勢の中で、急進政党を含む与党は関連法案の採決を強行する構えで、今後さらに混迷が深まる懸念がある。問題になっている法案は、最高裁が政府による人事などの決定を「合理性」を基準に無効にする権限をなくす内容である。連立与党が10日、国会で「第1読会」と呼ぶ最初の手続きで可決した(イスラエルは、本会議中心主義の議会で「読会制」を採り、議会が立法を行なう場合に、「第2」ないし「第3」の読会と呼ばれる段階をおいて法案の審議と採決を行なう)。成立には第2、第3読会でも可決する必要があり、与党が月内に採決するとの観測がある・・・・・

 

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2023年7月24日

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