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「頼・台湾総統」就任に対する中国の過剰反応及び、イランのライシ大統領と外相ら主要閣僚の 死去に伴う同国の内外政策変化の可能性

1. 「頼・台湾総統」就任に対する中国の反応と対応

今年1月の台湾の総統選で当選した民主進歩党(民進党)の頼清徳氏(64)が5月20日、台北市内で総統就任式に臨み頼政権が正式にスタートした。

これまで、自らのことを「現実的な台湾独立仕事人」と称してきた頼総統が、今後4年間の任期中に、台湾国内の民心・政治・経済問題だけでなく、特に中国との関係をどのように対処し、どのような政策の方向性を目指していくのかなど不透明であるが、中国事情専門筋は、現時点の見解を次のように述べている。

(1) 就任スピーチの特徴点等

就任スピーチは、概ねバランスの取れたものであると評価している。特に、台湾海峡の平和の重要性を強調し、そのためには対中関係の「現状維持」を表明した点のバランス感覚は、間接的に「対中強硬派」の印象を超えて「頼清徳色」を明確に打ち出したものであり、「中国の軍事行動とグレーゾーンの威嚇が世界の平和と安定に最大の戦略的挑戦とみられている」と述べて、敢然と中国の覇権主義戦略を批判した。

先ず、注目すべき点は、これまでの民進党政権では、中台関係の枠組みを超えてグローバルな視野から中国の国際戦略や政策を批判することはあまり見られなかったが、今回、頼総統は「ある意味で一線を超えて、中国が台湾にとってだけでなく世界全体にとっての脅威である」と訴えた点である・・・・・

 

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2024年5月27日

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