「米・中対立」がもたらす世界各地域での注目すべき動き等
1. 「米国アフリカ会議」で見えた「米中対立」の裏面動向
米国政府が主催するアフリカ各国の首脳との8年ぶりの「米国アフリカ会議」が、12月13日にワシントンで始まり15日に閉幕した。この会議における米国の主な狙いは、今後、巨大な市場としても注目を集めるアフリカで、中国やロシアが影響力を強める中で、自国の存在感を示して対抗したいためのものである。
中国は、2000年からアフリカ諸国と定期的に「中国アフリカ協力フォーラム」と呼ばれる国際会議を開催し、「一帯一路」のもとインフラ建設や巨額の融資を続け、アフリカとの結び付きを強めてきた。
一方でロシアも資源開発や武器の輸出、それに軍事訓練などを通じて、政治・経済両面での影響力を拡大しており、2019年にはアフリカ各国の首脳らを招いて「ロシア・アフリカ経済フォーラム」を開催している。さらにロシアは、ウクライナへの軍事侵攻を受けて欧米との対立が深まる中、国連加盟国の3割近くを占めるアフリカ諸国との関係をこれまで以上に重視し、国連総会でのロシアを非難する内容の決議案の採決では、棄権に回るアフリカの国が少なくないという実情がある・・・・・
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2022年12月19日