イスラエル・イラン戦争と介入した米国が抱える取り残された重大な問題、TICAD9を前に東アフリカ・ケニヤで反政府抗議デモ拡大、及びシリアの首都ダマスカスの教会で自爆テロ事件発生等
1. イスラエル・イラン戦争と介入した米国が抱える取り残された重大な問題
イスラエルが6月13日にイランへの攻撃を開始し、双方の報復攻撃が本格化し始めた中で、アメリカが21日にイランの主要な3つの核関連施設、特に強固に防御されたフォルドゥ施設に対して攻撃を実施し、中東情勢が一層緊迫化し、イランによる湾岸諸国(GCC)にある米軍基地に対する報復攻撃の可能性が一気に高まった。しかしながら、トランプ米政権主導の停戦に向けた動きが功を奏し6月24日に、12日間に及ぶイスラエル・イラン両国間の停戦に漕ぎついた。
ただ、2週間、公に姿を見せなかったイランの最高指導者ハメネイ師が、ビデオメッセージで「対イスラエル、米国との戦争に勝利した」と宣言し、対米協議に即座に応じない強硬姿勢を取り続けるなど、「力による圧力」に屈しない姿勢を改めて示し、米国・イラン関係に暗雲が立ち込めている。
今回のイスラエルの対イラン攻撃の目的は二つある。第一に、イランの核計画を破壊、あるいは少なくとも長年にわたって核開発を劣化させることである。第二に、イランの弾道ミサイル備蓄とその生産能力を戦略的脅威とならない水準まで削減することである・・・・・
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2025年6月30日
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