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中国の偵察気球事件が示した新たな問題点

中国の偵察気球が国際情勢に波及する危険予兆とは

2月4日、米国防総省は中国の偵察気球を撃墜したと発表した。気球は、様々な目的達成のため、以前から用いられてきた。遠くは、日本軍が用いた「風船爆弾」という気球で、太平洋戦争において日本軍が開発・実戦投入した気球に爆弾を搭載した爆撃兵器である。日本本土から偏西風を利用して北太平洋を横断させ、時限装置による投下でアメリカ本土空襲を企図した事例もある。人的被害がなく、費用も安価という点では効率を度外視すれば、有効な手段と言える。1945年にイギリス軍が当時日本の占領下にあったパレンバン油田・製油所(インドネシアのスマトラ島南部にある都市)などに対して行なった「メリディアン作戦」では、同軍の戦闘機2機が日本軍の設営した「阻塞気球」に引っかかり撃墜されたことが確認されている。

今次発生した一連の気球事件について、①この時期に発生させた狙い②ブリンケン米国務長官の訪中  延期も含めた今後の米中関係、引いては国際関係に与える影響は何か・・・・・

 

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2023年2月13日

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